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重症筋無力症【イシャチョク】

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最終更新日:2022年3月8日

じゅうしょうきんむりょくしょう重症筋無力症

こちらの記事の監修医師
もり脳神経外科クリニック
森 達郎

概要

神経筋接合部に対する自己免疫疾患の代表です。神経筋伝達障害により筋力低下、易疲労性などをきたす症候群です。難病に指定されており、国内の患者数はおよそ30,000人とされています。ここ10年で2倍近くに増加している状況です。男女比は約1:2で女性の方が多い傾向にあります。女性では20〜30歳に多く、男性では50〜60歳に多いです。また、小児から60歳くらいまでで発症する可能性がありますが、50歳以降で発症する後期発症重症筋無力症が増加傾向にあります。

原因

自己免疫疾患であるため、自己抗体による神経伝達障害が原因になります。神経伝達物質としてアセチルコリンがあり、これを認識するためにアセチルコリン受容体というアセチルコリンの受け皿があります。アセチルコリンが入ることによって神経伝達を行います。重症筋無力症では、このアセチルコリン受容体にアセチルコリンが結合するのを阻害する抗アセチルコリン受容体抗体が存在します。抗アセチルコリン受容体抗体により、神経伝達障害、補体活性による受容体破壊、分解促進、新生阻害などの可能性があります。自己抗体が原因であることは分かっていますが、なぜ自己抗体を産生するのかははっきりと分かっていません。

症状

外眼筋麻痺(複視)・眼瞼下垂が初発症状となることが多いです。外眼筋の麻痺とは、複視の原因です。複視は、両眼で対象物を見た時に2重に見える症状を言います。これは、両眼で物を見た時に左右の眼球の視線が一致していないことが原因です。そして視線が一致しない原因として外眼筋の麻痺が挙げられます。他には、眼瞼挙筋の筋力が低下により眼瞼下垂をきたしたり、易疲労性などもあります。持続的な運動により増悪し、休憩により回復します。また、症状の特徴として日内変動があります。午後の方が症状が強く、特に夕方頃に増悪する傾向があります。時に一過性の急性増悪(クリーゼ)で呼吸筋麻痺を呈することもあります。重症筋無力症では、基本的に筋収縮はみられません。多くの障害部位は、前述した外眼筋、頸筋、舌咽頭筋などがあります。舌咽頭筋への障害は、QOLを考える上でも大切で、症状としては構音障害、嚥下障害、舌筋運動障害などがあります。構音障害は、簡単に言うと滑舌が悪くなるような症状です。嚥下障害には注意が必要で、誤嚥性肺炎のリスクになるため、むせ込みなどあれば、食事の形状などの検討が必要になります。

検査・診断

検査では、原因となりうる自己抗体の量を測定します。主に、抗アセチルコリン受容体抗体の測定になります。また、胸部X線、CT、MRIなどの画像検査も行います。重症筋無力症では、胸腺腫や胸腺過形成などの異常がある場合があります。他にはテンシロンテストがあります。これは、塩化エドロホニウムという抗コリンエステラーゼ薬を静脈投与し、重症筋無力症の症状が改善するかどうかをみる試験です。コリンエステラーゼはアセチルコリンを分解する酵素ですが、エドロホニウムはコリンエステラーゼの働きを妨害し、アセチルコリンの分解を防ぐため、アセチルコリンの量が増えます。アセチルコリンの量が増え症状が一時的に改善することが診断の手掛かりになります。その他、低頻度反復刺激筋電図も診断に有用な検査です。

治療

胸腺腫合併例では、外科的切除が第一選択となります。大血管への浸潤や胸膜転移のある場合は、化学療法や放射線治療を併用します。薬物療法も治療の選択肢として挙げられます。 高齢発症では胸腺異常の頻度が低く外科治療の有効性は疑問視されています。 ⑴抗コリンエステラーゼ阻害薬内服 前述した通り、コリンエステラーゼの働きを阻害し、アセチルコリンの量を増やす事によりアセチルコリン受容体への結合確率を上げる作用があります。検査で用いたエドロホニウムは、即効性がありますが作用持続時間が短いため、治療には用いません。 胸腺腫合併例では、外科的切除が第一選択となります。大血管への浸潤や胸膜転移のある場合は、化学療法や放射線治療を併用します。薬物療法も治療の選択肢として挙げられます。 高齢発症では胸腺異常の頻度が低く外科治療の有効性は疑問視されています。

予防/治療後の注意

重症筋無力症はストレス、各種薬剤、月経、妊娠・分娩、甲状腺機能異常などにより、急性増悪が起こりうるので注意が必要です。また、薬物療法の場合は薬の内服がとても重要です。症状が落ち着いていることを理由に、自己判断で内服をやめてしまったりするとコントロールが不良となる場合があります。再発やコントロール不良のリスクも考慮し、定期的に受診をした方が良いでしょう。

こちらの記事の監修医師

もり脳神経外科クリニック

森 達郎

〇アクセス:品川区中延5丁目2番2号 ザ・パークハウス品川荏原町2階
〇診療科 :脳神経外科・内科・皮膚科・放射線科・小児科
〇経歴:
平成5年 日本大学医学部卒
平成11年 日本大学大学院卒
平成11年 米国 ハーバード大学医学部 マサチューセッツ総合病院 神経科
平成14年 横須賀市民病院 脳神経外科医長
平成16年 日本大学医学部附属板橋病院 脳神経外科医長
平成20年 日本大学講師
平成21年 日本大学医学部附属板橋病院 脳神経外科科長
平成22年 日本大学駿河台病院 脳神経外科科長
平成23年 社会保険横浜中央病院 脳神経外科部長
平成26年 地域医療推進機構 横浜中央病院 脳神経外科主任部長
平成28年4月 もり脳神経外科クリニック開設
【資格・免許】
日本脳神経外科学会評議員 脳神経外科専門医
日本脳卒中学会会員 脳卒中専門医
日本神経外傷学会学術評議員
日本臨床スポーツ医学会評議員
日本脊髄外科学会会員 脊髄外科認定医
日本脳ドック学会会員
難病指定医 身体障害者福祉法第15条指定医
脳神経外科漢方医学会会員
日本認知症学会会員
介護支援専門員(ケアマネージャー)
日本老年医学会高齢者医療研修会終了

治療に適した診療科目

内科 神経内科

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