bool(false)
先端巨大症(末端巨大症)/巨人症【イシャチョク】

予約なしのオンライン診療

  • 一般会員
  • 医師会員
  • 法人会員

イシャチョク

一般
会員
医師
会員
法人
会員

最終更新日:2022年3月8日

せんたんきょだいしょう(まったんきょだいしょう)きょじんしょう先端巨大症(末端巨大症)/巨人症

こちらの記事の監修医師
もり脳神経外科クリニック
森 達郎

概要

アクロメガリーとも呼ばれ、成長ホルモンが過剰に分泌されることによって、指先などの末端が肥大する疾患です。下垂体性成長ホルモン分泌亢進症とも呼ばれ、難病に指定されています。10代などの成長期に発症した場合、成長ホルモンにより骨も伸び、身長が大きくなります。そのため、思春期までに発症すると下垂体性巨人症と呼ばれます。頻度としては先端巨大症の5%以下とされています。好発年齢としては40歳〜50歳代で、この年齢層では骨端線は閉鎖しているため骨が伸びることはなく、かわりに変形します。

原因

大部分が成長ホルモン産生下垂体腺腫が原因です。良性腫瘍ですが、これによって成長ホルモンが過剰に分泌されることで症状が認められます。稀に成長ホルモン放出ホルモン産生腫瘍(膵ランゲルハンス島や気管支の神経内分泌腫瘍)に伴う下垂体過形成、異所性成長ホルモン産生腫瘍(肺がんなど)が原因となることもあります。成長ホルモン産生腺腫の原因としては、遺伝子異常が知られています。また、家族性に発症することもあります。

症状

成長ホルモンの働きとして、子どもでは成長に関与し、成人では代謝に関与しています。成長ホルモンの増加により、代謝に異常が起こります。糖利用の低下、脂肪分解によるインスリン抵抗性・耐糖能障害、Na保持による体液量増加・高血圧などの症状がでる可能性があります。また、IGF-1(Insulin-like growth factor-1)というホルモンも増加します。これは、成長ホルモンにより肝臓で産生するホルモンです。IGF-1の増加により、骨形成促進による骨変形、骨伸長、軟部組織の増加などの症状が認められます。これらにより、身長が大きくなったり、手足などの末端が肥大化したりするのも特徴的な症状です。他にも、先端巨大症様顔貌という特徴的な顔つきになります。下垂体腺腫により頭痛や視力・視野障害などの症状も起こる場合があります。

検査・診断

先端巨大症では、成長ホルモンの分泌過剰が原因であるため、血中の成長ホルモンの量を測定します。検査所見としては、血中成長ホルモンの値がブドウ糖75g経口投与で正常域(1μg/L未満)まで抑制されないことでこの検査は手術後を含めた治療後の治癒判定にも用いられます。また、血中IGF-1が高値になります。IGF-1は成長ホルモン依存性に肝臓で産生されるため、成長ホルモンの平均分泌量を反映します。そのため、先端巨大症ではIGF-1の増加が認められ,活動性の指標になります。そして、CTやMRIの造影検査などで下垂体腺腫の所見が認められます。

治療

外科的療法、放射線療法、薬物療法の3つに大別されます。第一目標としては、外科的手術により完全摘出を目指します。鼻からアプローチする経蝶形骨洞的下垂体腫瘍摘出術が一般的です。手術不能例や術後もコントロール不良例では薬物療法を行います。 ⑴ソマトスタチン誘導体の投与。 4週間に1回注射の徐放性製剤が主に用いられます。腫瘍の縮小効果があり、術前薬物療法でも使用されることがあります。 ⑵ドパミン作動薬の投与。 成長ホルモン/IGF-1の正常化率は20%程度と低いですが、内服薬での投与が可能です。 ⑶成長ホルモン受容体拮抗薬の投与。 ペグビソマントの皮下注射になります。 薬物療法でコントロール不良の場合は、放射線療法または再手術を考慮します。放射線療法では、ガンマナイフやサイバーナイフなどを行います。 予防/治療後の注意

予防/治療後の注意

予防は難しいですが、顔貌の変化は年単位で生じるため、過去の写真と見比べることが重要です。早期発見し治療することが大切です。無治療の場合、様々な合併症のリスクがあり、予後があまりよくありません。無治療では、高血圧や糖尿病、高脂血症といった生活習慣病を併発し、心筋梗塞や狭心症などの心血管障害や悪性腫瘍(甲状腺がんや大腸がんなど)の合併で平均寿命が約10年短縮すると言われています。また、合併症によりQOLの低下も問題になります。外科的手術による摘出を行えば、多くの場合症状は改善します。術後は定期的に通院し、経過観察することになります。術後の成長ホルモン、IGF-1のコントロール状況を確認していきます。

こちらの記事の監修医師

もり脳神経外科クリニック

森 達郎

〇アクセス:品川区中延5丁目2番2号 ザ・パークハウス品川荏原町2階
〇診療科 :脳神経外科・内科・皮膚科・放射線科・小児科
〇経歴:
平成5年 日本大学医学部卒
平成11年 日本大学大学院卒
平成11年 米国 ハーバード大学医学部 マサチューセッツ総合病院 神経科
平成14年 横須賀市民病院 脳神経外科医長
平成16年 日本大学医学部附属板橋病院 脳神経外科医長
平成20年 日本大学講師
平成21年 日本大学医学部附属板橋病院 脳神経外科科長
平成22年 日本大学駿河台病院 脳神経外科科長
平成23年 社会保険横浜中央病院 脳神経外科部長
平成26年 地域医療推進機構 横浜中央病院 脳神経外科主任部長
平成28年4月 もり脳神経外科クリニック開設
【資格・免許】
日本脳神経外科学会評議員 脳神経外科専門医
日本脳卒中学会会員 脳卒中専門医
日本神経外傷学会学術評議員
日本臨床スポーツ医学会評議員
日本脊髄外科学会会員 脊髄外科認定医
日本脳ドック学会会員
難病指定医 身体障害者福祉法第15条指定医
脳神経外科漢方医学会会員
日本認知症学会会員
介護支援専門員(ケアマネージャー)
日本老年医学会高齢者医療研修会終了

治療に適した診療科目

内科 内分泌内科 代謝内科 脳神経外科

内科、内分泌内科、代謝内科、脳神経外科のおすすめクリニック