最終更新日:2021年8月24日
PMS(月経前症候群)の症状を解説!生理前に訪れる不調の原因は?PMSの改善方法や予防法もご紹介
こちらの記事の監修医師
三重心身クリニック
臼井卓士

「生理前は何となく不調になる」と感じる場合、その原因はPMSかもしれません。
今回は生理前の女性を悩ませるPMSの症状や改善方法・予防方法について詳しくご紹介します。
PMSの主な症状

PMSは月経の3~10日前に起こる様々な不調のことです。
月経前に起こるので月経前症候群と呼ばれ、PMS(Pre Menstrual Syndrome)と略されます。
まずはPMSの主な症状について見ていきましょう。
精神的なもの
PMSの主な精神的な症状は以下の通りです。
イライラする
集中できない・ぼんやりする
普段気にならないことでも泣いてしまう
何となくやる気が起きない
日中に眠くなる
夜眠れない
生理前にこのような症状を経験した女性は少なくないでしょう。
「ここ数日気分の浮き沈みが激しい」「生理前は家事がはかどらない」というのはPMSかもしれません。
PMSの精神的な症状が出ていても自分でも気づかず、家族など身近な人に当たってしまうこともあるのです。
身体的なもの

PMSの症状には精神的なものだけでなく身体的なものもあります。身体的な症状をチェックしていきましょう。
お腹が張る・痛い
腰痛
胸が張る・痛い
頭痛
肌荒れ
身体がだるくなる
食欲が増す、あるいは減退する
むくみ
身体症状だけでもこれだけの症状があります。
時には日常生活に支障を来すほどの痛みや倦怠感に襲われることもあるのです。
生理前に訪れる不調の原因

生理前の不調はなぜ起こるのでしょうか。PMSの原因はまだハッキリと解明されている訳ではありません。
しかし女性の身体は月経周期によってホルモンの影響を大きく受けるのが特徴です。
そのためPMSには女性ホルモンが関係しているのではないかといわれています。
月経に関わる女性ホルモンはエストロゲン(卵胞ホルモン)と黄体ホルモン(プロゲストロン)です。
女性の月経周期は約1か月。その間に女性ホルモンの分泌量が変動します。
こうしたホルモンの増減がPMSを引き起こすのではないかと考えられているのです。
PMSの原因としては不規則な食生活・ストレス・ビタミンB6の不足・脳内ホルモン・神経伝達物資とも関係しているのではないかといわれています。
PMSになりやすい人の特徴

PMSは70~80%の女性が経験するといわれるほど身近なものです。
その中でもPMSになりやすい女性は性格や生活習慣に共通点があるとされています。
PMSになりやすい女性にはどういった特徴があるのでしょうか。
真面目な人
PMSには個人の性格や特性が関与すると考えられています。中でも共通する傾向が「真面目人」だという点です。
真面目な人といっても具体的にどのような特徴があるのでしょうか。
几帳面
完ぺき主義
自分に厳しい
いつも我慢してしまう
こだわりが強い
これらの特徴がある人は仕事・家事・育児など多くの場面で「きちんとしなければ」「頑張らなくては」と思いがちです。
自分でも気づかないうちに頑張り過ぎてしまう人も多いのではないでしょうか。またいつも緊張状態にある女性も少なくありません。
ストレスが多い人

ストレスが多い人もPMSになりやすいといわれています。
日常的にストレスを感じている人はイライラしたり、落ち込んだりすることもあるでしょう。
先ほどお伝えしたようにPMSの原因には脳内ホルモンや神経伝達物質の影響があるとされています。
そのためストレスが脳内ホルモンや神経伝達物質に影響を与え、PMSを引き起こす可能性も考えられるでしょう。
また女性ホルモンの変動による不調がストレスを増大させ、悪循環を招くこともあります。
ストレスとPMSのどちらが先か分からず、生理前に精神的・身体的にしんどい思いをする女性も少なくないのです。
生活習慣が不規則な人
PMSになりやすい人の特徴の一つとして、不規則な生活習慣が挙げられます。
具体的にはどのようなものがあるのでしょうか。
生活リズムがバラバラ
飲酒習慣
喫煙習慣
間食が多い
カフェインを含む飲み物をよく飲む
ここでいう生活リズムとは、夜寝て昼間活動をするといった人間のリズムのことをいいます。
しかし夜勤など交代勤務の仕事をしている人は規則的な生活リズムを作ることが難しいでしょう。
また飲酒・喫煙・カフェインといったものも身体に負担がかかりPMSを起こしやすいとされています。
PMSの検査方法

PMSは見た目で判断できません。そのため他人の理解を得にくく、それがさらなるストレスとして積み重なります。
もしも医師から「PMS」だと診断されれば周囲に説明しやすくなるため、つらい状況が続くようなら検査を受けてみるといいでしょう。
PMSの診断にはどういった検査が行われるのでしょうか。
PMSは生理前に起こるため月経周期を把握する必要があります。そのため月経周期と症状を記録して関連性を調べるのが第一歩です。
しかしPMSだと思っていた症状が実は他の病気からくるものだったという場合もあります。
精神的な症状がうつ病や自律神経失調症によるものだったというケースもあるのです。
月経周期と症状に関連性があり、他の病気ではないと分かったらPMSと診断されます。
PMSの改善方法

つらい症状をどうにかしたくても、気合だけではどうにもならないのがPMSです。
それではPMSの改善方法を見ていきましょう。
薬を使う方法

PMSは薬で改善することがあります。
女性ホルモンに関連する薬
精神的な症状を緩和させる薬
身体的な症状を緩和させる薬
漢方薬
PMSは月経前に症状が出ることから、女性ホルモンの影響が考えられているとお伝えしました。
そのためPMSの改善としてホルモンを抑える薬を処方されることがあります。それが低用量経口避妊薬です。
一般的にピルという名前で知られています。
低用量経口避妊薬は排卵を抑えて女性ホルモンの変動を軽減させる薬です。排卵を抑えるため、薬を飲んでいる間は妊娠できません。
将来的に妊娠を望んでいる方は不安になるかもしれませんが、薬を飲むのを止めると排卵は再開します。
症状を改善するために一時的に排卵を抑えると思ってください。
PMSの精神的な症状がひどい場合は月経前不快気分障害(PMDD)という状態に陥っていることもあります。
精神的な症状が悪化すると自分ではどうすることもできません。こうしたケースでは精神安定剤や抗うつ薬を用いて精神の安定を図ることもあります。
また身体的な症状に対しては、むくみに利尿剤・頭痛や腹痛に痛み止めといったように症状を緩和させる薬を使うことがあります。
上記は西洋医学の改善方法ですが、東洋医学では体質改善や症状改善のために漢方薬を使います。
薬を使わない方法
薬を使わずにPMSを改善する方法もあります。
まずPMS改善のために大切なのが自分の身体の調子を知ることです。
月経周期とPMS症状の関係性を知るために記録をつけるといいでしょう。
記録をしていくうちに「生理3日前の症状がひどい」「このあたりは症状が出そうだからゆっくりしよう」といったことが分かってきます。
自分の身体を知ることでPMSの対処ができるようになるでしょう。
PMSの予防法

先ほどPMSになりやすい人の特徴をご紹介しましたが、「当てはまっている」と不安になる人もいるのではないでしょうか。
約70~80%の女性にPMSの症状があるといわれていますが、症状の個人差が大きいのも特徴です。
予防できればPMSに悩まされませんし、たとえ予防しきれなくても症状が軽く済みます。
PMSの予防法にはどのようなものがあるのでしょうか。
ストレスをためない
PMSになりやすい人の特徴として、ストレス過多をご紹介しました。つまりストレスをためないことがPMSの予防につながるということです。
疲れている時やイライラする時には意識してリラックスするようにしましょう。
ゆっくりとお風呂に入る、音楽を聞く、早めに寝るなど自分なりのリラックス方法を見つけてください。
ストレス発散となるような趣味を見つけるのもいいですね。
適度な運動をする

適度な運動はPMSの予防にいいといわれています。運動といってもジムに通う、あるいは激しいスポーツをする必要はありません。
それではPMSの予防になり気軽にできる運動とはどのようなものがあるのでしょうか。
散歩(ウォーキング)
ストレッチ
ヨガ・ピラティス
これらの運動は気分転換になり、生理前に気分が落ち込みやすい女性にもおすすめです。
ちょっと外の空気を吸いにいくつもりで散歩してみてはいかがでしょうか。
ストレッチやヨガ・ピラティスはインターネットでやり方を調べることができます。動画サイトなどを見ながらやってみるのもいいですね。
食生活を見直す
PMSの予防のためには規則的な生活が大切です。しかし交代制勤務や残業が多い女性にとっては生活リズムの改善が難しいこともあるでしょう。
そのような場合でも改善しやすいのが食生活です。
栄養バランスのいい食事
野菜を意識して食べる
間食や甘い飲み物を控える
アルコールを控える
遅い時間の食事を減らす
カフェインを多く含む飲み物を控える
食生活を見直すことで体質改善につながり、疲れにくくなります。またイライラが軽減することもあるでしょう。
症状がひどい場合は病院へ

生理前に様々な不調が生じても我慢している女性は多いものです。
「痛み止めを飲んだから大丈夫」「生理くらいで仕事を休めない」「周りに理解されないから」と頑張り過ぎてしまう女性もいるでしょう。
PMSの症状がひどく日常生活に支障が出てしまう女性は5.4%もいるとされています。しかし我慢している人を含めたらもっと多いかもしれませんね。
毎月起こるつらい症状を我慢する必要はありません。症状がひどい場合は無理せず受診して医師に相談することをおすすめします。
まとめ

今回はPMSの症状や改善方法・予防方法についてご紹介しました。
生理前に何かしらの不調を感じる女性は約70~80%いるといわれています。そして中には日常生活に支障が出るほどつらい症状に悩む人もいるのです。
PMSの原因は明確に分かっていませんが、女性ホルモン・食生活・ストレス・脳内ホルモン・神経伝達物質など様々なものが影響すると考えられています。
症状の改善には薬を使う方法・使わない方法がありますが、どちらにしても自分の身体を知ることが大切です。
PMSの症状には個人差があり、症状のつらさも人それぞれです。そのため自分がつらいと思ったら我慢しないで医師に相談しましょう。
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こちらの記事の監修医師
三重心身クリニック
臼井卓士
〇病院名 :三重心身クリニック院長
〇医師 :臼井卓士
〇アクセス:三重県鈴鹿市道伯町字筧田2064-1
〇診療科 :心療内科 精神科 内科
〇経歴:三重大学医学部卒業後、同大学附属病院精神神経科に勤務。
精神科病院の勤務を経験後
2003年 4月 三重大学附属病院心療内科勤務
2004年 1月 同大学精神神経科学講座助手(現 助教)
2004年 5月 三重県こころの健康センター勤務
2006年 4月 同センター技術指導課主査
2008年 4月 三重心身クリニックを開院
<資格> 日本医師会認定産業医/ 日本精神神経学会認定専門医
<所属学会> 日本心身医学会/日本心療内科学会/日本児童青年精神医学会/
日本統合失調症学会/日本精神神経学会/日本統合医療学会
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