最終更新日:2021年7月30日
子どもの活動はどのように「評価」するべき?指導者はこう考えている
こちらの記事の監修医師
中村 順子

(画像=Seventyfour/stock.adobe.com)これまで20年間バレエ教室を運営してきた筆者は、生徒たちの評価をどのように行うべきかについて、常に頭を悩ませてきました。そもそも評価をするべきかを含め、ゼロから考えて新たに作り上げた評価のシステムについて解説します。
子どものバレエをどのように「評価」するべきか
これまで20年間バレエ教室を運営してきましたが、生徒たちの評価をどのように行うべきかについては、常に頭を悩ませてきました。
学力であれば、テストの成果や偏差値という物差しを使って数値化することができます。スポーツならば競技のルールに沿った形で評価することができます。これまた数値化ですね。では、芸術はどうなのでしょう?2回転できたら5点とか?
コンペティションのレベルまでいくと結局は数値化されてしまうのですが、習いたての小学生にも使えるツールはないかな?とずっと考えてきました。
そこでお手本にしたのが、小学校の通知表です。到達しているのかまだ到達してないのかをわかりやすく教科ごとにチェックできるようになっています。そこで、バレエの上達に必要な要素を次の4つに分けてみることにしました。
- 身体的条件
- 技術
- 知識
- 心
身体的条件
バレエを踊るのに適した身体かどうかの評価です。職業バレエダンサーを輩出するような海外のバレエ学校ではこの条件が一番上位に来ます。バレエに向いている身体の持ち主でないと、バレエを職業にするのは難しいからです。
言い換えると、ハードなレッスンで体が壊れてしまわないかを見極めているので、ある意味、神様に選ばれた身体の持ち主でない限り、このハードルを超える事は難しいです。もちろん、他の3つに優れていれば、夢を叶える事は不可能ではありません。
技術
努力により伸ばすことができる能力です。多くの場合、年齢とともに上がっていきます。
知識
バレエのルールや仕組みをどれだけ知識として蓄えられているか。また、集中力や言語化能力の評価です。ある程度の年齢(11?2歳ごろ)になると求められる能力です。見たものをマネするだけでは、壁にぶち当たります。
心
このセクションでは言葉で説明しきれない部分を評価します。マナーの遵守や音楽性、ダンスのセンスなど。「心を開くことができる」「他人を思いやるやさしい心を持っている」なども含まれます。
学校と同じくバレエ教室でも、長い時間を過ごす中でいろいろな種類の小さな事件が起こります。それとともに、心は広がったり、傷ついたりします。
生活も大事
ここまでで各分野につき10項目の基準を作りました。しかし、見直してみると、これができてないよね、と思う部分がもうひとつあることに気が付きました。
「提出物が出せない子」「忘れ物が多い子」「食事の管理ができない子」このあたりは各家庭での問題ですので、レッスンではわからないところ。しかし大事なポイントなので、あらたに「生活」として評価に加えました。
これで合計50個。今まで漠然と生徒たちをみていましたが、一人につきこんな量の情報をみていたとは、自分でも驚きました。技術などは分けようと思えばいくつにでも分けられそうですが、キリがないので基礎的な部分のみにしました。
それぞれの項目をどう評価するか?
次はそれぞれの項目をどのように評価するかを決めていきます。
- A:とてもよい
- B:ふつう
- C:がんばりましょう
はじめに思いついたのはこの3通りですが、AとBの間に1段階追加し、A?Dの4段階に分けることにしました。
- A:とてもよい
- B:よい
- C:ふつう
- D:要努力
アンケートなどで奇数の項目に分けると真ん中が多くなりますよね?可もなく不可もなくでは、そこに安らぎを覚えてしまうような気がします。現状維持が精いっぱいになったり、努力しなくなったり。それを避けたいので4つに分けました。「CではなくBが欲しい」と思ってくれたら意欲が高まるんじゃないかぁと期待しています。
複数いる教科担任がそれぞれの教科を評価する場合は、視点が色々あって良いのですが、個人のバレエ教室は一人。偏ってしまうとよくないと考え、評価欄を3つ設けました。
- 本人評価
- 保護者評価
- 指導者評価
まずは生徒が成績表を持ち帰り、自己評価と保護者評価をしてもらいます。それを回収してから指導者の評価を書き、面談しながらお返しする形にしようと思います。
子供達自身の評価が高すぎたり低すぎたりしていないかを確認できますし、保護者の方も同様で、我が子への評価が高過ぎたり低すぎたりしていないかをプロの目線でお答えする事ができます。
今まで成績表をつけてこなかったことには理由があります。生きている間中ずっと評価され続けるストレスを考えると、バレエをしている間は楽しいだけの世界に住むことができる。子供たちにとってそんな夢の世界も必要だと思っていた部分が大きかったのです。
しかし、バレエのための解剖学を学ぶようになって、自分の身体の事を理解できていないと大きな怪我につながってしまうことがよくわかったので、評価することにしました。
この通知表で自分の弱みと強みを知った上で改善する努力を続けていってくれたら嬉しく思います。これから6ヶ月に一回のペースでこのフィードバックを続ける予定です。自分の良いところをいっぱい見つけてほしいと思います。
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こちらの記事の監修医師
中村 順子
大阪府出身、バレエスクール講師。主宰する熊本県荒尾市のJNダンスクラシックから、コンクール入賞者や海外の一流バレエスクールに留学する優秀な生徒を20年間輩出し続ける。また、バレエ初心者から新体操指導者、フィギュアスケーターまで、各自の生活の中にバレエを取り入れる手伝いをしている。「みんながバレエでhappy」を合言葉に、バレエレッスンのエッセンスを美容と健康に応用し、知的探究の側面から解説・指導している。
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