最終更新日:2022年4月14日
透明のネバネバした痰は病気?コロナとの関係性についても解説
こちらの記事の監修医師
藤田内科クリニック
藤田 一

日常生活の中で痰がよく出るという人は意外と多いのではないでしょうか。痰の種類はさまざまです。この記事では、痰の中でも透明のネバネバした痰と病気の関係について解説します。痰自体は、人間の防御反応であるため特に問題にならないことも多いのですが、場合によっては気管支が炎症を起こしているケースもあります。痰が気になる人はぜひ参考にしてください。
痰の種類

痰と一言でいっても、その種類はさまざまです。例えば、その特徴によって以下のように分けることができます。
- 漿液性:サラサラとした無色透明の痰
- 粘液性:透明か白くてネバネバしている痰
- 膿性:黄色くて粘りけがある痰
- 粘膿性:粘液性と膿性が混ざったような痰
- 漿液粘膿性:漿液性と粘液性と膿性が混ざったような痰
- 粘性線維素性:粘り気と透明感がある赤茶色の痰
- 血性:血の混ざった痰
このようにいろいろな種類の痰がありますが、今回は主に粘液性の痰について解説します。
痰の原因
痰が出る原因は、体が異物を体外に排出する防御反応によるものです。痰というと風邪をひいたときなどに出るイメージがあるかもしれませんが、実は健康な時でも痰は作られています。しかし、その際は分泌量が少ないために胃の方に流れていっているため、痰の存在には気づきにくくなっています。
しかし、細菌などの異物が入り込んでくると、痰がそれらと絡まることで粘り気や色がついた状態で体外へと吐き出されます。
透明のネバネバした痰は病気のサイン?

透明なネバネバとした痰が出る場合、気管支が炎症している可能性があります。ここでは、透明なネバネバとした痰が出る場合に考えられる主な病気の種類について解説します。
急性気管支炎
急性気管支炎とは、気管支がウイルスや細菌などに感染することで気管支が炎症を起こす病気です。急性気管支炎は熱や倦怠感といった症状に加え咳や痰などを伴う点が特徴です。また、初期症状で粘り気のある透明な痰が排出されることもあります。
気管支喘息
気管支喘息とは、気管支が狭くなることで、呼吸がしにくくなる状態を繰り返す病気です。気道の感染、アレルギー、ストレスなどが原因となって引き起こされるとされています。
気管支喘息になると、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」といった呼吸しかできなくなり息苦しさを感じるほか、咳や痰を伴うこともあります。発作は夜から朝にかけて発生しやすい点が特徴です。
慢性閉塞性肺疾患
慢性閉塞性肺疾患は、タバコなどの有害物質が原因となって引き起こされる肺の炎症性疾患です。慢性気管支炎と肺気腫の総称であり、喫煙以外にも、排気ガスや遺伝によって引き起こされることもあります。
慢性閉塞性肺疾患になると、咳や痰の症状が慢性的に発生し、特に秋や冬はその症状が酷くなる点が特徴です。病気が進行すると症状もさらに悪化するため、タバコを控えるなどの対策が必要です。
慢性副鼻腔炎
慢性副鼻腔炎は、副鼻腔の中で粘膜が慢性的な炎症を起こしている状態のことです。ちくのう症と呼ばれることもあります。慢性副鼻腔炎は、細菌感染やアレルギーが原因となって発症します。発症すると、鼻水が喉まで落ちてくることで痰が絡んでいるように感じられます。
病院を受診する目安

痰や咳の症状が2週間以上続く場合、一度病院を受診することをおすすめします。また、症状の期間は短いものの、発熱や息苦しさ、痰の異常、「ヒューヒュー」「ゼーゼー」と行った気管支喘息のような呼吸音がする場合も早めに受診しましょう。
そのほかにも、過去に呼吸器系の病気を経験している人、糖尿病や心臓病などの持病がある人、高齢者、子供などの場合リスクが高まる可能性があるため早めの受診が必要です。
なお診療科に関しては、呼吸器内科をおすすめします。
治療方法
痰や咳に対する治療は、一般的に症状を抑えるための薬が服用されます。咳止めや去痰剤、抗アレルギー剤など症状に応じた薬ですので、医師の指示に従って服薬してください。また、細菌感染の可能性がある場合は抗生剤が処方されることもあります。
ケア方法
咳や痰の症状が見られる場合、まずは安静にすることを心がけましょう。部屋を暖かくし、しっかりと休むことで症状も和らぎます。咳の症状がひどい時は上半身を少し高くして寝ることで楽になることもあります。
また、咳や痰の原因が明確である場合は、原因となるものを取り除くことが大切です。例えば、室内のほこりが原因である場合は換気や掃除を行い清潔にしましょう。また、タバコが原因である場合は禁煙が重要です。実際にタバコをやめることで症状が改善することもあります。
そのほかにも、病院で処方される薬以外の市販薬を使用することもできます。咳を鎮める成分や気管の分泌を促すことで痰を出しやすくしてくれる成分などを含んだ薬もありますので、検討してみてください。ただし、服用にあたっては薬剤師に相談するようにしましょう。
痰を出すポイント

痰が喉の奥で絡んでいる感覚があるものの、なかなか出てこなくて煩わしさを感じる人も多いのではないでしょうか。痰に粘りがあって出しにくい場合には、加湿が効果的です。水分を十分に摂って、空気が乾燥している場合は加湿器などで加湿するのが良いでしょう。
痰が、肺の奥の方にある場合には、体位ドレナージが効果的です。体位ドレナージとは、痰が喉の方へ流れていきやすい姿勢をとることです。
体位ドレナージにはさまざまな姿勢がありますが、病変がどこに存在するのかによって痰がたまる位置も変わってくるため、病変に応じた姿勢を取る必要があります。そのため、体位ドレナージを行う場合は医師に病変を確認し、指導を受けてください。
なお、痰は夜中にたまりやすいとされているため、起床直後に体位ドレナージを行うことがポイントです。
透明のネバネバした痰とコロナの関係
透明なネバネバとした痰が出てきて「これはコロナではないのか?」と不安になった人もいるのではないでしょうか。
痰と新型コロナウイルスは全く関係ないものではありません。実際にコロナに感染した人の中には痰の絡みや血痰などがみられることもあります。ただし、だからといって痰が出る=コロナと断言することはできません。
普段から痰が絡んでいる人は別の疾患である可能性も十分に考えられます。どうしても気になるようであれば、一度PCR検査などを受けてください。
まとめ

今回は、透明のネバネバした痰と病気の関係について解説しました。透明のネバネバした痰は、気管支が炎症している可能性があります。急性気管支炎や気管支喘息といった病気に罹患している可能性もあるため、症状が気になる場合は一度病院を受診してみてください。また、痰が出るからといって新型コロナウイルスに感染しているわけではありませんが、こちらも気になる場合は一度検査を受けてみることをおすすめします。
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こちらの記事の監修医師
藤田内科クリニック
藤田 一
〇診療科:
【経歴】
1985年
金沢大学医学部卒業。
以後、金沢大学医学部大学院にて糖尿病、高脂血症、動脈硬化の研究を行う。
1990年
医学博士号取得。
その後、小松市民病院、天神会古賀病院、厚生連高岡病院に勤務し、内科臨床一般、特に循環器の診療に従事。
2000年
藤田内科クリニック院長となる。
2008年~2012年
高岡市医師会理事
2012年~2015年
富山県医師会理事
2015年~
高岡市医師会長
【資格】
日本内科学会総合内科専門医
日本医師会認定産業医
富山県医師会認定かかりつけ医
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