最終更新日:2021年8月24日
頭痛を分類して解説!頭痛のタイプ毎の原因や考えられる病気は?頭痛の対処法と受診目安もご紹介します
こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓

頭痛は多くの人が悩まされている症状の一つです。
身近な症状に感じる頭痛ですが、一言で頭痛といってもタイプや原因は様々で、頭痛の原因を知った上で対処する必要があります。
そこで今回は、頭痛の分類とタイプ毎の原因についてご紹介します。
頭痛の分類と各症状

頭痛は大きく「一次性頭痛」と「二次性頭痛」の2つに分けられます。
この分類は国際頭痛分類によるもので、これに基づいて診断が行われます。
ここでは、それぞれの分類と各症状をご紹介します。
特に二次性頭痛は、放っておくと命にかかわる重篤な状態になるリスクがあります。
頭痛の症状を理解することが、適切な対処に必要です。
一次性頭痛
一次性頭痛は、それ自体が疾患の場合に分類されます。
頭痛と聞くと「症状」のような印象ですが、それ自体が疾患とはどのようなことなのでしょうか。
それは、頭痛を引き起こすその他の疾患がないということです。
一次性頭痛は多くの人が悩む頭痛の1種ですが、その中でも症状によって種類が分けられます。
・片頭痛:頭の片側がズキズキと痛くなる
・緊張性頭痛:頭部全体から後頭部にかけて重い痛みやズキズキという痛みを感じる
・群発頭痛:片目の奥に突き刺すような痛みを感じる
片頭痛は、頭部の中でも特にこめかみの辺りに痛みを感じるのが特徴です。ズキズキとリズムを打つように痛みを感じます。
緊張性頭痛は、一次性頭痛の中で最も頻度が高い頭痛といわれています。
頭全体が重いような感じ・圧迫感・ズキズキと痛むなど、人によって痛みの感じ方が違います。
群発頭痛は、片頭痛や緊張性頭痛と比較して発症頻度が低いので知らない人もいるでしょう。
群発頭痛の痛みはかなり激しいとされ、数時間持続するのが特徴です。1日に何度か頭痛が起こることもあり、その症状が数か月続く人もいます。
激しい痛みや「またあの痛みがくる」という不安から、抑うつ状態になる人もいる程です。
二次性頭痛
二次性頭痛は、別の原因となる疾患が裏に潜んでおり、それに付随して起こる頭痛のことです。
頭痛を引き起こす疾患には、身近なものもあれば命に関わるようなものまであります。
そんな二次性頭痛には、どのような疾患が関係しているのでしょうか。
・頭部外傷
・頭頚部の血管障害
・頭蓋内疾患(血管性ではないもの)
・物質または離脱
・感染症
・高血圧
二次性頭痛に関連する疾患は数多くあるので、代表的な例をあげて症状をご紹介します。
頭部外傷は、転倒や事故などが原因となり頭部に怪我を負うことをいいます。特に、頭蓋骨の中の組織に損傷が起きた状態です。
傷ができて縫合すれば、その傷が痛いということもあるでしょう。しかし注意すべきは頭蓋骨の中の方で感じる痛みです。
頭部の血管障害の例として、くも膜下出血をご紹介します。くも膜下出血とは、脳を保護するくも膜が破れて出血した状態のことです。
くも膜下出血に付随する頭痛の特徴は、突然バッドで頭を殴られたような激しい痛みを生じることです。
インフルエンザのような感染症で頭痛が生じる人も少なくありません。ズキズキという拍動性の痛みが出ることが多いです。
感染症による頭痛で注意しなければならないのが、脳を保護する髄膜に細菌やウイルスが侵入した状態です。
髄膜に細菌やウイルスが侵入すると髄膜炎となり、これが頭痛を引き起こします。
頭痛と併発しやすい症状

頭痛だけでなく他の症状を併発する人は少なくありません。
頭痛は国際頭痛分類によって分けることができますが、診断には併発する症状もポイントとなります。
ここでは、頭痛を併発しやすい症状をご紹介します。
光や音に敏感
頭痛と併発して、光や音に敏感になるという人もいます。
特に片頭痛では光や音に対して過敏になりやすいといわれています。
併発するだけでなく、光や音の刺激によって頭痛が引き起こされる人もいるので注意が必要です。
吐き気や嘔吐
一次性頭痛・二次性頭痛ともに、吐き気や嘔吐を伴う場合があります。
片頭痛では、約半数の患者さんに吐き気や嘔吐が併発するといわれており無視できない症状です。
二次性頭痛で吐き気や嘔吐を伴う場合、突然の激しい嘔吐を生じることがあります。
頭痛と吐き気・嘔吐は切り離せない症状といっていいでしょう。
鼻水や鼻詰まり

鼻水や鼻詰まりも、頭痛に併発することがある症状の1つです。
インフルエンザだけでなく、いわゆる風邪のような身近な感染症でも鼻水や鼻詰まりが起こる可能性があります。
感染症の症状として同時に出ることもあれば、鼻詰まりで息苦しくなり頭痛に発展するパターンもあります。
頭痛の原因

一次性頭痛と二次性頭痛ではもちろん原因が異なります。
特に二次性頭痛では頭痛を引き起こす原因疾患について知っておく必要があります。
頭痛の原因を一次性頭痛・二次性頭痛に分けて見ていきましょう。
一次性頭痛の場合
片頭痛の原因は、何らかの理由で脳の血管が急激に拡張することにあります。
脳の血管はストレスから解放された時に拡張しやすいのが特徴です。
また、不規則な睡眠(過眠や寝不足)・疲労・光や音の刺激・女性ホルモンといったものが誘発するともいわれています。
緊張性頭痛は、首や肩の筋肉が緊張して起こる頭痛です。
特にパソコン・スマートフォン・ゲームのように、長時間同じ姿勢で画面を見つめる作業は筋肉が緊張しやすくなります。
筋肉の緊張が持続することで、頭部への血流が阻害されて頭痛が生じてしまうのです。
群発頭痛は、はっきりとした原因が解明されていません。
目の奥に痛みを感じることから、三叉神経が原因ではないかといわれています。
二次性頭痛の場合
二次性頭痛は、頭痛を引き起こす疾患がポイントとなります。
頭部外傷は、頭部を強くぶつけて頭蓋骨の中の組織に損傷が起きた状態のことをいいます。
見た目に分かる傷だけでなく、頭蓋骨の中で出血が起きていることも少なくありません。
頭蓋骨の中の出血が広がるにつれて、頭痛・吐き気・意識障害・呂律が回らない・物が掴みにくいといった症状が出現します。
くも膜下出血の多くは脳動脈瘤の破裂が原因とされています。生活習慣病との関連性は高く、特に高血圧は無視できません。
くも膜下出血は、出血に伴い脳を圧迫するため頭痛が生じます。
感染症から発展することがある髄膜炎ですが、鼻や口の粘膜から侵入した細菌・ウイルスが血管内に侵入して髄膜に炎症を起こします。
頭痛から考えられる病気

頭痛は国際頭痛分類を診断基準とし、どの頭痛にあたるのか医師が診断を下します。
頭痛だけでなく併発する症状からも、原因となる疾患を見つけることもできます。
診断をするまでに重要なのは、その頭痛が命に関わるかどうかです。
頭痛を引き起こす病気によっては、命に関わる場合もあるため注意が必要です。
それでは、頭痛から考えられる病気にはどのようなものがあるのでしょうか。
命に関わる病気

二次性頭痛の中には命に関わる疾患が含まれます。
すでにご紹介した疾患もありますが、ここで代表的なものを見ていきましょう。
・くも膜下出血
・髄膜炎
・脳出血
・脳腫瘍
・慢性硬膜下血腫
くも膜下出血や髄膜炎は、ここまででご紹介してきた通りです。
脳出血はくも膜下出血と同じように、突然激しい頭痛に襲われ吐き気を伴うことがあります。
手足の痺れや言葉が出にくいといった症状にも注意が必要です。
脳腫瘍は脳の中に腫瘍ができる疾患で、良性と悪性があります。
本来ならないはずの塊(腫瘍)があるため、腫瘍が大きくなるにつれて脳内が圧迫されます。これによって頭痛が起こるのです。
腫瘍ができる場所によって症状が異なるのが特徴です。例えば、手足の麻痺・呂律が回らない・言葉が出にくい・視力障害といったものです。
症状がひどくなっている状態だと、腫瘍がすでに大きくなっていることも少なくありません。脳腫瘍は早期発見・早期治療が求められます。
命に別状がない病気
頭痛が起こると「重大な病気ではないか」と不安になる人も多いでしょう。
しかし、中には命に別状がない病気の場合も少なくありません。
それは頭痛自体が病気である一次性頭痛です。
一次性頭痛は、それ自体が病気ですが命の危険はありません。しかし、慢性的な頭痛は患者さんを苦しめていることに違いないのです。
頭痛の対処法

頭痛が起きた時、どのように対処すればいいのでしょうか。
頭痛の対処法はタイプや原因疾患によって異なります。
まず、命に関わる病気の可能性がある場合はすぐに受診をしましょう。多くの場合、救急車を呼ぶほど緊急性が高い状況です。
次に一次性頭痛の対処法をご紹介します。片頭痛・緊張性頭痛・群発頭痛では対処法が異なります。
共通していえる対処法は、頭痛を記録に残すということです。
頭痛が起きた時間・症状だけでなく、睡眠や食事についても記録していきます。
そうすることで自分の頭痛のパターンを知り、誘発因子に気づくこともできます。
片頭痛の対処法は、光や音を出来るだけ避けて静かな場所で休むことです。
また、血管が拡張すると片頭痛が起こるとされているので、痛みが出たら冷やすのもいいでしょう。
緊張性頭痛の対処法は、かたくなった首や肩の筋肉をほぐすことです。ストレッチ・マッサージ・入浴がおすすめです。
ここで注意しなければならないのは、緊張性頭痛の対処法は片頭痛には逆効果だということです。
そのため、どのタイプの頭痛なのか知っておく必要があります。
群発頭痛は自分ではなかなか対処できません。病院で処方された薬で症状を改善することが多いので、まずは受診が必要です。
頭痛の受診目安

多くの人が経験する頭痛は、受診のタイミングに迷うこともあります。
ここでは、頭痛の受診目安をご紹介します。緊急性が高い場合だけでなく、症状が辛い時は受診をしましょう。
頭痛の頻度が高い
頭痛の頻度が高い場合は、受診を検討した方がいいでしょう。
以前から片頭痛持ちだったとしても、明らかに高い頻度で頭痛が生じるのは何らかのサインかもしれません。
片頭痛や緊張性頭痛だと思っていたものに、実は他の病気<が隠されていることもあります。
激しい頭痛
これまで味わったことがないような激しい頭痛は、すぐに病院を受診してください。
突然バッドで殴られたような激しい痛みや、時間の経過とともに徐々に強くなる痛みは要注意です。
たかが頭痛と思わず医療機関を受診すること

頭痛は多くの人が経験するものであり、つい我慢してしまう人は少なくありません。
「少し休めば大丈夫」「これくらい我慢しなきゃ」と思って放置すると、頭痛に潜む病気に気づくのが遅くなるリスクがあります。
また「片頭痛だと思う」「肩こりが原因だろう」と決めつけるのも危険です。
医師は頭痛の診断ガイドラインを基に頭痛の診断を下します。
まずは二次性頭痛でないことを確認してから、一次性頭痛の診断をするのです。
そのため、たかが頭痛と思わず医療機関を受診しましょう。
まとめ

頭痛は多くの人が経験する症状の1つです。
しかしその原因には様々なものがあり、原因によって頭痛の分類がされます。
一次性頭痛と二次性頭痛では、緊急性が異なることも知っておく必要があります。
「いつもの頭痛」「たかが頭痛」と思わず、おかしいと思うことがあれば病院を受診してください。
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こちらの記事の監修医師
すずきこどもクリニック
鈴木幹啓
〇病院名 :すずきこどもクリニック
〇医師 :鈴木幹啓
〇アクセス:和歌山県新宮市下田2丁目3−2
〇診療科 :小児科
〇経歴:株式会社オンラインドクター.com代表取締役CEO
1975年三重県伊勢市生まれ
1995年自治医科大学入学(県からの奨学金制度)
2001年自治医科大学卒業
日本小児科学会認定小児科専門医
国家資格ケアマネジャー
三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、紀南病院
平成22年5月、新宮市に「すずきこどもクリニック」を開院
【製薬会社社外講師・CM出演等】
グラクソスミスクライン社、JCRファーマ社、杏林製薬、明治製菓ファーマ、鳥居薬品
【メディア出演・TV監修】
日本テレビ、読売テレビ、東京MX、テレビ朝日(医療監修)「くりぃむしちゅーのハナタカ!優越館」
【著書】
日本一忙しい小児科医が教える病気にならない子育て術(双葉社)
開業医を救うオンライン診療(幻冬舎)
2020 年 10 月株式会社オンラインドクター.com を設立。
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