最終更新日:2021年11月7日
微熱が続く場合に考えられる病気|ストレスやコロナも原因になる?
こちらの記事の監修医師
高座渋谷つばさクリニック
武井智昭

発熱は体が細菌やウイルスと戦うための防御反応でもありますが、微熱が長く続く場合、さまざまな原因が考えられます。微熱の原因が病気であれば、その病気が治れば熱は引くでしょう。一方、検査で異常がなくても微熱が続くケースもあり、その場合はストレスが要因かもしれません。微熱が続くときに考えられる原因についてまとめました。
微熱が続くことのある病気

医療現場においては体温が37.5℃以上で発熱、38.0℃以上を高熱とする場合が多いです。
「微熱」について統一的な定義があるわけではありませんが、体温が37.0℃〜38.0℃であれば微熱と考えられます。ただ、普段の体温によっても変わるので注意してください。そして、以下のような病気では、微熱が続くこともあります。
【微熱が続くことのある病気】
自己免疫性疾患(関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなど)
腫瘍性疾患(白血病など)
感染症(肺結核、膿瘍、エイズなど)
また、怪我や虫歯、抜歯をした後、妊娠中なども微熱が続くことはあり、微熱という症状だけでは多くの原因が考えられます。風邪などで微熱がある場合は、数日で熱が引いていくケースも多いです。
しかし、1週間以上、微熱が続くのであれば、別の病気が原因の可能性もあります。微熱の症状だけであれば生活に支障はないかもしれませんが、原因が分からず、微熱が続くときは医療機関を受診するようにしてください。
血液検査の結果に異常なしでも微熱が続くことはある?

血液検査で分かる「CRP」(C反応性蛋白)の値は、体の中で炎症が起きている場合に高くなります。
そのため、血液検査の結果、白血球数とCRPが高い値であれば前述の病気や、他の細菌感染症によって発熱の症状が出ていると考えられます。
発熱しても白血球数・CRPの値に異常が見られないような病気もありますが、その場合に考えられる原因のひとつは、風邪のウイルスなどを除くと精神的なストレスです。
ストレスが原因の発熱は「心因性発熱」
精神的なストレスによる発熱を「心因性発熱」と言います。前述したような病気が原因のものは「炎症性発熱」であり、ストレスによって起こる心因性発熱とは別のものです。
心因性発熱の中でも、慢性的に微熱が続くものは「機能性高体温症」と呼ばれます。このような診断を受けた場合、自覚している症状が微熱だけとは限りません。
微熱が続けば普段よりもエネルギーの消費量が多くなるため倦怠感を感じることもありますし、頭痛や不眠などの症状が出ることもあります。
また、ストレスによって微熱が続く場合、ストレスに抵抗するために交感神経が働き、その結果として体温が上昇していて、発熱のメカニズムも全く異なるので注意してください。
例えば、風邪などのときに服用する解熱薬は、体内で生成される炎症物質「サイトカイン」や情報伝達物質「プロスタグランジン」に作用するものなので、心因性発熱には効果がありません。
心因性発熱の対処法
心因性発熱は、精神的にストレスを感じるような複数の要因によって引き起こされるケースが多いです。そのため、そのストレスの原因を取り除くことが重要になります。
様子を見ている途中で、自然に治る場合もありますが、心療内科の受診も検討しましょう。発熱以外に不眠や頭痛などの症状がある場合も、医療機関を受診すれば、症状に合った薬を処方してもらえます。
女性で微熱が続く場合に考えられる原因

前述のとおり、微熱が続く場合、何かしらの病気によって体内で炎症が起きているケースと精神的なストレスが原因のケースがあります。また、女性の場合は、女性ホルモンの乱れによって微熱が出ることもあるので覚えておきましょう。
例えば、生理周期で微熱の症状が出ている場合は、女性ホルモンが影響している可能性が高いです。通常、排卵から約2週間は平熱よりも高い体温になりやすく、次の月経後、基礎体温は下がっていきます。この体温が高い期間は高温期と呼ばれ、人によっては37.0℃を超える場合もあります。
ただし、高温期に入り、そのまま次の月経にならないときは、妊娠していることも考えられるので注意してください。
そのような心当たりがない場合は、病気によって発熱しているのかを検査して、原因が特定できれば治療を受けることになります。
病気による炎症で発熱しているのではなく、心因性発熱の可能性が高いのであれば、生活のリズムと食生活を整えながら様子を見ても構いません。
女性で微熱が続く場合は、男性にはない原因も考えられるので、毎朝体温を測り、基礎体温表をつけるようにすると良いでしょう。
子どもの微熱が続くときの注意点と自宅での対処法

次は子どもの微熱が続くケースについて説明していきます。
子どもの平熱は大人と異なり、35.0℃〜37.4℃程度です。
子どもの自律神経は未発達であり、上手に体温の調整ができません。そのため、気温が高いとき、遊ぶなどして体を動かしたとき、泣いた後の体温は高く、反対に、気温の低い季節や朝方などは体温も低くなりやすいです。
大人であれば37.0℃以上は微熱と考えられますが、子どもの場合、37.0℃程度でも平熱の範囲内の可能性があります。
体温を測って微熱と思っても、いつもと同じような食欲と元気があり、夜もしっかりと眠れているのであれば様子を見ましょう。
微熱以外の症状もある場合は医療機関を受診
もし微熱に加えて「元気がなく、ぐったりしている」「呼吸が荒く、せき込みがある」「反応が鈍い」「尿が少ない」「嘔吐をしている」などの症状もある場合は、医療機関を受診するようにしてください。
子どもの発熱が続く場合、次のような病気も疑われます。
【子どもの発熱が続くときに疑われる病気】
ウイルス感染症(インフルエンザ、アデノウイルスなど)、副鼻腔炎、中耳炎、尿路感染症
熱が下がるまでは水分補給と安静にさせることが重要
微熱であれば自宅で様子を見るケースも多いですが、そのときは、水分補給と安静にさせることが重要です。
微熱であっても汗によって体内の水分は失われるため、脱水症にならないように注意してください。こまめに水分補給をさせて、体内の水分量を一定に保ちましょう。
また、気温などの要因で体温が上がっていることも考えられますが、体温がいつもより少し高めの場合、落ち着くまでは安静にさせてください。
繰り返しになりますが、子どもの体温は安定していません。外部の要因によって変化するので、できるだけ同じ条件で1日に複数回体温を測り、数日様子を見ましょう。
新型コロナウイルスが原因で微熱が続くこともある?

新型コロナウイルスに感染した場合、その症状には個人差があります。比較的軽症だと少しの発熱程度で治るケースもありますが、微熱が続くときは、後遺症で熱が出ていることも考えられます。
新型コロナウイルスの後遺症としては、味覚障害、嗅覚障害、脱毛などが有名です。さらに、微熱が長期間続いたり、倦怠感を感じたりするほかにも、食欲不振、頭痛、腹痛、悪寒、ほてりなども報告されています。
重症化しなかった場合もこれらのような後遺症に悩ませられることはあるので、油断してはいけません。
また、発熱は新型コロナウイルスの症状でもあります。感染が疑われる場合は、かかりつけ医に電話で相談するか、自治体などが設置する相談窓口を利用して、指示を仰ぐようにしてください。
微熱が続く原因はさまざま|1週間経っても熱が下がらないときは医療機関を受診

風邪などによる発熱であれば数日で症状は改善していくでしょうが、微熱が続く場合、風邪以外にもさまざまな原因が考えられます。
症状が微熱だけだと医療機関を受診せずに、様子を見ようと考える人は多いです。しかし、病気で微熱が続いていることも考えられるので、1週間経っても熱が下がらないなら医療機関を受診するようにしてください。
また、精神的なストレスによる発熱には、解熱剤の効果がありません。ストレスの原因を取り除き、生活のリズムや食生活を整えることも重要になります。
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こちらの記事の監修医師
高座渋谷つばさクリニック
武井智昭
〇病院名 :高座渋谷つばさクリニック
〇医師 :武井智昭
〇アクセス:神奈川県大和市渋谷五丁目22番地
〇診療科 :内科・小児科・アレルギー科
〇経歴
2002年 慶應義塾大学医学部卒業
2004年 立川共済病院勤務
2005年 平塚共済病院小児科医長として勤務(内科)
2010年 北里大学北里研究所病原微生物分子疫学教室兼任
2012年 横浜市内のクリニックの副院長として勤務 (スマイルこどもクリニック)
2015年 小谷クリニック 内科・小児科(訪問診療部)部長
2017年 「なごみクリニック」内科・小児科・アレルギー科 院長
2020年4月~ 「高座渋谷つばさクリニック」院長就任
〇専門医・認定医
・小児科専門医・指導医
・日本小児感染症学会認定 インフェクションコントロールドクター(ICD)
・臨床研修指導医(日本小児科学会)
・抗菌化学療法認定医
・プライマリケア学会認定医
・認知症サポート医
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